こんなはずじゃなかったー!!サーマルカメラきちんと使えていますか?

この1年で世の中のあちこちで見かけるようになったサーマルカメラ(発熱検知)システム。しかし、いろんな種類が出ている反面選び方を間違えるとせっかく設置しても意味がないこともあるんです。

目次

サーマルカメラの特性

新型コロナウイルス感染症流行に伴い、よく目にするようになった「サーマルカメラ」。これは物体から放出される「赤外線」を検知することで物体の温度を測る仕組みを使っています。「非接触で」「素早く」温度を測ることができる、という特性から、感染症流行時における体温検知に一役買っているのです。

一方で周辺環境に大変影響されやすいものです。機器や環境によりますが、本体の電源を入れてから15分~1時間ほどは順応させるための時間が必要です。頻繁に設置場所を変更するとそのたびに稼働までの時間がかかってしまいますので、注意が必要です。

設置場所に要注意

気温の変化が激しい場所

サーマルカメラは周辺気温に敏感です。気温の上下が激しい場所は避けて設置するようにしましょう。特に冬場は人の出入りの度に冷たい空気が流れ込んできます。そのようなところに設置すると実際の体温より低く検知してしまったり、検知エラーとなったりすることがあります。実際に設置する予定の場所で試してから購入をお勧めします。

光源が入り込むところ

サーマルカメラを設置するときに場所やカメラの角度によっては照明が画角内に入り込むことがあります。しかし、実は蛍光灯などは「熱源」として認識されてしまうことがあり、正確な温度検知ができない原因の一つになります。照明器具にも気を付けて、カメラの場所や角度を調節してみましょう。

1人ずつ検温で列が…

検温のために密になっていては本末転倒です。一度に複数の人が来る場所には複数人検知ができる機器を設置しましょう。逆に一度に来るのは2~3人程度、という場合はタブレットタイプなどの1人ずつ検知できる機種でも対応ができます。来る人や状況に合わせた機種の選定が大切です。

いろんな工夫で人の流れをコントロール

カメラを設置することはもちろん重要ですが、それだけでなく「カメラにきちんと検知してもらうこと」も大事なのです。カメラの設置場所に合わせて、入るとき、出るときの通り道を分けることも大切です。床に矢印や足跡マークをつけたり、ロープや衝立、消毒薬の設置場所で区切ることで人の動きをコントロールし、正しい方向で映って、検温できるようにしましょう。

万一の時の対応をどうする?

サーマルカメラを設置するだけでは不十分です。万が一発熱者を検知した時、どのように対応するのか、決めておく必要があります。

別室へ誘導するのか、その場で体温計で測りなおすのか、その場合誰がどのような対策をとって対応するのかなど、いざというときに慌てないよう事前に相談して決めておきましょう。

1年たったからこそ分かったこと。

いかがでしょうか。この1年でサーマルカメラも進化しています。コンパクトな製品や、中には顔認証機能が搭載されていたり、マスク着用のチェックができたりと単なる「温度検知」にとどまらないものも出てきています。従業員の体温管理と記録をサーマルカメラに任せることもできてしまいます。せっかくの便利な機器ですから、ぜひ有効活用しましょう。

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